
最近、福岡で地震があったから不安になっている方もいるかもしれませんね。でも、大丈夫。今回の地震(2026年8月17日6時37分発生、M4.4)は糸島市沖が震源で、気象庁は津波の心配はないと発表しています。「警固断層帯」という名前を聞いて心配になった方もいると思いますが、まずは今回の地震を冷静に振り返りながら、福岡の地震リスクと日頃の備えについて、わかりやすくご説明します。
警固断層帯とはどんな断層か
警固断層帯は、福岡市中心部を東西に横切り、玄界灘から太宰府方面まで延びる活断層帯です。北西端では2005年に「福岡県西方沖地震」(M7.0)が発生しており、これが警固断層帯北西部の直近の活動例とされています。一方、市街地を通る南東部は、最後の大規模な活動からすでに4,300〜3,400年ほど経過しているとみられ、平均的な活動間隔は3,100〜5,500年程度と推定されています。福岡の地震リスクを語るうえで、警固断層帯は避けて通れない存在です。
8月17日の地震はどんな地震だったのか
8月17日午前6時37分ごろ、福岡県福岡地方(震源は糸島市沖、深さ約10km)を震源とするM4.4の地震が発生し、糸島市で最大震度4を観測しました。福岡市西区や佐賀県唐津市で震度3、福岡市中心部を含む広い範囲で震度1〜2の揺れが観測されています。気象庁はこの地震による津波の心配はないと発表しており、内陸のやや浅い場所で起きた地震とみられます。
警固断層帯との因果関係は?
今回の震源は糸島市沖にあり、警固断層帯が通る博多湾周辺からは離れています。観測された揺れの分布からも、警固断層そのものが動いたわけではなく、近隣の別の断層による地震である可能性が高いと考えられます。現時点で目立った余震も報告されておらず、この地震単体が警固断層帯に直接的な影響を及ぼす可能性は低いとみられます。ただし、福岡地域には活断層が複数存在するため、今後もこまめな情報確認は続けておきたいところです。
今後の地震リスクをどう考えるか
政府の地震調査委員会による長期評価では、警固断層帯南東部(福岡市街地付近)でM7.2程度の地震が起こる確率は、今後30年以内で0.3〜6%とされています。数字だけを見ると低く感じるかもしれませんが、全国の活断層の中では比較的高いランクに位置づけられており、油断はできません。一方で、これは「今すぐ大地震が来る」ことを意味するものではなく、あくまで長期的な統計上の目安です。北西部は2005年の地震から日が浅く、当面の発生確率は低いとされていますが、南海トラフ地震のような広域リスクも含め、日頃からの備えは欠かせません。
もし警固断層帯が動いたら――被害想定
福岡県の防災アセスメントでは、警固断層帯全体が連動した場合、家屋の全壊・全焼が約3.6万棟、半壊が約8.5万棟に達し、死者は約1,800人、負傷者は約1.2万人にのぼると試算されています。以前の想定と比べて被害規模は大きく見直されており、避難者数も32万世帯規模になると見込まれています。被害の多くは建物倒壊や火災、液状化によるものとされ、電気・水道・ガスの停止や道路・鉄道の寸断といった二次的な影響も懸念されます。なお、警固断層帯は陸域の浅い断層のため、津波は想定されていません。
日頃からできる備えと、地震発生時の行動
まずは家具の固定や住まいの耐震診断・改修で、身の回りの安全性を高めておきましょう。非常用持ち出し袋には飲料水、食料、モバイルバッテリー、常備薬などを備え、家族で避難所・避難経路を確認しておくと安心です。地震が起きたら、まずは机やテーブルの下に隠れて頭を守り、揺れが収まってから火の始末や情報確認を行います。福岡市中心部ではビルの落下物やガラスの飛散に、郊外では地震後の土砂災害に注意が必要です。沿岸部にお住まいの方は、揺れの後に高台へ移動しておくとより安心です。
まとめ
今回の地震は糸島市沖を震源とするM4.4で、警固断層帯そのものが動いたわけではなく、津波の心配もありません。とはいえ、福岡には警固断層帯という主要な活断層が存在し、長期的には備えが必要なエリアであることも事実です。過度に怖がる必要はありませんが、この機会に非常用品の確認や家族との話し合いをしておくと、いざという時の安心につながります。ゆっくりで大丈夫、少しずつ備えを進めていきましょう。